地獄っていったいどんな場所なんだろう。
子供も大人も興味津々ですよね。
私が地獄の絵本をあさりはじめたきっかけが、我が子があんまりにも聞かん坊だから。
ええ、超ハイパー聞かん坊ですよ。
そこで考えました。
よし!ここは一つ鬼の手を借りよう!鬼から電話アプリがあるくらいだし。
言うことちゃんと聞かないと鬼さんが来るよと怖がらせて、従順になってもらおう。
さっそく、私は地獄に関する絵本を読み聞かせました。
…いや、怖がるどころか、爆笑しとるがな!!
作戦失敗。
でも我が子がケラケラと笑っているのでヨシ!
妙に中毒性のある地獄絵本、皆さんも読んでみてください!
じごくのそうべえ

作・絵: 田島 征彦
この絵本、表紙は怖そうだし、パッと見ただけでも文字数は結構多いし、小学生向きかな?と一瞬思いますが、ストーリーがとてもわかりやすく、3歳からでも楽しめます。
上方落語が題材になっているので、ユーモアたっぷり。
そこに関西弁の語り口がさらに拍車をかけます。
登場人物
・軽業師のそうべえ (軽業師:身軽な動作で、種々の曲芸を巧みに演じる芸人)
・山伏のふっかい (山伏:山中で修行をする修験道の道者)
・歯医者のしかい
・医者のちくあん
この4人がひょんなことから地獄行きに。
地獄では、糞尿だらけの場所に放り込まれたり、熱湯釜でゆでられたり、針山を歩かされたり。
はたまた、人を食べる人呑鬼(じんどんき)に飲み込まれてしまったり。
しかし、4人はそれぞれの職業を活かし、この試練をなんなく切り抜けていきます。
最後はいったいどうなるのか!?
落語らしいオチで、結末をむかえます。
なかでも、人呑鬼に飲み込まれた4人がお腹の中で臓器をいじくりまわす場面は爆笑もの。
その場面をモチーフにおうちで遊べます。
我が家流の遊び方
子:親のお腹をくすぐったり、ぽんぽん叩いたり、つまんだりする。
親:それに応じて、「ぶう」「あいたたた」「はっはっはーくしょん」「わっはっはっは」のいずれかを発する。
これだけで、子供は笑い転げます。
初版が1978年の超ロングセラー絵本、売れ続けているのが頷けます。
えんまのはいしゃ

作: くすのき しげのり
絵: 二見 正直
生きているときに「天下一の歯医者」と名乗っておきながら、将棋ばかりをして仕事を怠け、患者に痛い思いをさせていた歯医者。
地獄の入り口で、えんま様はその歯医者に、鬼どもの歯を治してみろと命じます。
すると歯医者は、
「私の治療は、勇気があり、正直な心のものであれば、痛みはありません。では、さっそく。」
と言って、鬼たちの歯を適当~に抜き始めました。
やっぱりヤブ医者じやん…
でも、鬼たちはここで痛いといえばうそつきと思われてしまう。
ぐっと我慢をして、「はひ、ち・ち・ちっとも いたく ありまふぇんでひた。」と答えました。
それならばと、えんま様も歯を抜くことにしたけれど…
えんま様はいったいどうなってしまうのか!?
強がりなえんま様と鬼たちの描写がとってもキュートで笑えます。
この絵本を読めば、歯磨きを嫌がるお子様も、虫歯予防に必死になるかも…?
いちにちじごく

作: ふくべ あきひろ
絵: かわしまななえ
大人気の「いちにち~」シリーズ
今回は地獄がテーマ。
皆さん、地獄ってめちゃくちゃいっぱい種類あるのご存知でした!?
まずは八大地獄。
そして、八大地獄のそれぞれにさらに小規模の地獄が十六存在するんですって。十六小地獄。
Wikipediaさんで調べてたらビックリしましたわ…
まぁありとあらゆる苦しめ方で人間を反省させるんですねぇ。
この絵本ではその中の地獄がピックアップされており、どのように苦しめられるかがユーモラスかつ結構リアルに描かれています。
面白怖いという絶妙な気持ちにさせてくれるこの絵本、中毒性ありです。